海外「昔の仕組みは勝手に戻ってこない」もしインターネットが永遠に消えたら、最初に崩れるのは何?

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「サプライチェーン。」

海外掲示板Redditで、「もし明日、インターネットが永遠に消えたら、最初に何が崩壊する?」という質問が投稿されました。

If tomorrow the internet disappeared forever, what would collapse first?
by u/ProfessionalLuck2059 in AskReddit

回答には、銀行や物流、医療、SNSなど、さまざまなものが挙がっています。

ところがコメントを追っていると、だんだん別の議論が目立ってきます。

「昔はインターネットなんてなくても社会は動いていたのだから、いずれ元に戻れる」という人がいる一方で、「その“昔の仕組み”がもう残っていない」と反論する人もいました。

考えてみれば、インターネットが消えたからといって、世界がそのまま1990年代へ戻るわけではありません。

残されるのは、インターネットがあることを前提に作り替えられた現在の社会です。

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最初に困るのは「ネットが見られないこと」ではない?

SNSやYouTubeが消えると考えると、それだけでも生活はずいぶん変わりそうです。

実際、Redditには「SNS」「インフルエンサー」「若い世代」といった回答が大量に投稿されていました。

ただ、現実の生活にすぐ影響しそうな回答として何度も出てきたのは、もう少し地味なものでした。

「買い物」です。

通信障害を経験したことがあるという人は、こう書いています。

「ネットや通信が止まったときに真っ先に困るのは、お店のカード決済端末だった。現金を持っていないと何も買えなくなる。それに、毎日のようにカードを使っている人がどれだけ多いのかもよく分かる。自分の町では本当に多いよ。」

これは、そこまで突飛な話でもありません。

米連邦準備制度理事会(FRB)の資料でも、一般的なクレジットカードやデビットカードの決済では、店舗から決済事業者へ情報を送り、カードの有効性などを確認するために通信が使われています。

一部には「オフライン決済」と呼ばれる仕組みもありますが、現在使われているものの多くは取引を一時保存し、通信が戻ってから処理する方式です。

数時間の障害なら、それでしのげる店もあります。

けれど、今回の条件は「永遠に戻らない」です。

そうなると、「カード端末にオフライン機能があるから大丈夫」という話では済まなくなります。

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「サプライチェーン」という回答には、実例があった

スレッドで最初に「サプライチェーン」と回答した人に対し、別の参加者はこう続けています。

「これはもっと上に来てもいい回答だと思う。6月のUNFIの件でも、昔みたいに電話で注文すれば済む、というわけにはいかなかった。」

ここで名前が出ているUNFI(United Natural Foods)は、北米の大手食品卸売会社です。

2025年6月、UNFIはサイバー攻撃を受け、一部のITシステムを停止しました。同社が米証券取引委員会(SEC)へ提出した資料によると、その影響で顧客からの注文処理や商品の配送に一時的な支障が発生しています。

その後、電子発注と請求システムが復旧すると、食料品店への配送量も通常に近い水準へ戻りました。同社は2025年度の年次報告書で、このサイバー攻撃による売上減少を約4億ドルと推計しています。

もちろん、これは世界中のインターネットが消えた出来事ではありません。

それでも、一企業のITシステムが混乱しただけで商品配送にまで影響したことは、この思考実験を考えるうえで参考になります。

現在の物流では、受注、在庫、倉庫、配送、請求などがデジタル化され、それを前提に仕事の流れや必要な人員まで変わっています。

昔の方法を知っていることと、その方法で現在と同じ量の商品を動かせることは、やはり別の話です。

銀行は昔からあった。でも昔の仕組みは残っているのか

銀行や株式市場を挙げるコメントも非常に多くありました。

すると、こんな反論が出ます。

「銀行も株式市場もインターネットより前から存在してたってこと、みんな忘れてない? なくなったりはしないよ。」

確かに、銀行はインターネットと一緒に生まれたわけではありません。現金も小切手もありましたし、株式市場も電話や紙を使って取引していた時代があります。

一部の金融システムには、今でも電話を使った非常時の手続きが残っています。

その意味では、「ネットが消えた瞬間に銀行そのものがなくなる」という考え方は少し極端でしょう。

ただ、実際に銀行で働いていたという人からは、こんなコメントも寄せられていました。

「銀行で何年か働いていたけど、ネットなしで口座残高をどう確認するのか、自分にも分からない。過去の紙の明細なら以前の残高は分かるけど、今の残高を証明するものにはならない。」

この人は、現在の銀行が社会全体を急に現金中心へ戻せるほど大量の現金を店舗に置いているわけではないことも指摘しています。

つまり問題は、銀行という仕組みが生き残るかどうかより、現在の利用者を昔の方法で処理できるだけの支店、人員、設備が残っているのかというところにあります。

それをうまく表していたのが、別のコメントでした。

「時計を巻き戻してネット以前の時代へ戻るなら、公衆電話やオフラインのメディア、ショッピングモール、専門店なんかも一緒に戻ってくる。でも、ネットだけを突然切ったところで、それらが魔法みたいに現れるわけじゃない。」

この違いは大きそうです。

オンライン注文を電話注文へ戻すなら、それだけの電話を受ける人が必要になります。紙の申請へ戻すなら、書類を作り、配り、受け取り、処理する人と場所が必要です。

代わりの方法が存在することと、それを社会全体で使えることは同じではありません。

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「インターネットが消える」という条件自体にも曖昧さがある

もっとも、「インターネットが消える」という条件そのものにも曖昧さがあります。

電話や専用回線、無線、衛星通信など、インターネットとは別の通信手段まで失われるのかによって、結果は大きく変わるからです。

企業や金融機関には独自の通信網もあり、「ネットがなくなれば飛行機も電力も電話も全部その瞬間に止まる」とまでは言えません。

今回の質問は、かなり極端な思考実験です。

それでもコメントを読んでいて面白いのは、正確な未来予測というより、私たち自身が何を「ネットなしでは動かないもの」だと感じているのかが見えてくるところです。

最初に崩れるのは「確認して、つないで、動かす部分」なのかもしれない

最初の質問に戻ります。

インターネットが永遠に消えたら、最初に崩れるものは何なのか。

銀行なのか、物流なのか、医療なのか、それとも電力なのか。スレッドでは最後まで答えは一つにまとまりませんでした。

ただ、いくつものコメントと実際の障害事例を重ねてみると、少し違うものが見えてきます。

スーパーの商品は倉庫にありますし、病院も発電所も現実の世界にあります。お金も「ウェブサイトそのもの」ではありません。

その間をつないでいる部分が、ネットに移っています。

誰が何を注文したのか、在庫がどこにあるのか、口座にいくらあるのか、支払いを承認していいのか、荷物をどこへ運ぶのか。

現在の社会では、こうした確認と伝達が高速に行われることを前提に、物流も金融も商売も組み立てられています。

そう考えると、最初に壊れるのは特定の業界というより、**社会のあちこちにある「確認して、つないで、動かす部分」**なのかもしれません。

「昔はネットなしでも暮らしていた」というのは確かです。

ただ、ネットだけを消しても、昔の社会まで一緒に戻ってくるわけではありません。

そして、そこまで考えたあとにRedditを閉じようとして、少し妙なことに気づきます。

もし本当にインターネットが消えたら、この議論の続きを読むこともできないんですよね。

(最終更新日:2026年9月9日)

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