GrokのAniは消えなかった 3Dコンパニオン終了後、別サービスで再登場したAIキャラクター

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(最終更新:2026年9月15日)

2025年7月、米xAIが提供する対話AI「Grok」に、3Dキャラクターと会話できる「コンパニオン」機能が登場しました。

その中でも特に注目されたのが、アニメ風のキャラクター「Ani」です。

音声で会話できるだけでなく、画面の中で表情や身振りを変えながら返事をする。

AIチャットに3Dキャラクターが組み合わさったことで、海外掲示板でもさまざまな反応が寄せられました。

そして、それから約1年。

2026年9月7日までに、Grok上の3Dコンパニオン機能は終了しました。

一見すると、短期間で終わった実験的な機能にも見えます。

ところが、Aniそのものまで姿を消したわけではありませんでした。

Grokの3Dアバター技術を手がけていたAnimation Inc.は、AIコンパニオン向けの独立サービス「Animates」を開始。Aniもそこで再び提供されています。

ただし、ここには一つ重要な違いがあります。

GrokでAniと交わした会話や、そこで積み重ねられた記憶が、そのままAnimatesへ移ったわけではありません。

2025年にRedditで出ていた「もっとキャラクターを増やしたら売れるんじゃないか」という反応を1年後に振り返ると、この展開は少し違って見えてきます。

広告下に海外の反応が続いています
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「これ、たぶん売れる」GrokのAni登場にRedditでも反響

Grokのコンパニオン機能は2025年7月に登場しました。

当時のGrokでは、AniやRudiなどの3Dキャラクターと音声で会話でき、発話に合わせてキャラクターの表情や動きが変化する仕組みが注目されました。

AIの進歩や将来像などを扱うRedditコミュニティ「r/singularity」でも、この新機能についてスレッドが立っています。

そこで、あるユーザーはこんな反応をしていました。

「これ、たぶん売れるだろ。もっといろんなキャラクターが出て、それぞれ違う性格を持つようになれば。」
— u/iBoMbY

かなり率直な反応です。

別のユーザーからは、

「俺たちは文字通り『ブレードランナー』に近づいている。」
— u/5ive_Sev7n

という声もありました。

さらに、

「あとはホログラムさえあればいい。」
— u/Freezer_slave2

というコメントに対して、

「VRヘッドセットがある。」
— u/SuperiorMove37

という返しまで出ています。

AIチャットの性能そのものより、SF作品で見てきた「画面の中のキャラクターと会話する」体験に反応していた人たちがいたわけです。

今回のスレッドでは、「AIの新機能」よりキャラクターに注目する反応も

当時の反応をもう少し追うと、Aniを単なるGrokの見た目違いとして捉えていないコメントも見られます。

image by Replika公式サイト

あるユーザーは、以前からAIコンパニオンとして展開されていたReplikaを引き合いに出し、チャットや音声、キャラクターモデルが改善されれば人気になるのではないかと考えていました。

ほかにも、GPTのようなAIにもいつかキャラクターモデルが付くのではと思っていたが、xAIが先にこの形式を出した、といった反応があります。

ここで話題になっているのは、

「Grokの回答精度がどれだけ高くなったか」

という話だけではありません。

「特定の姿や性格を持ったキャラクターと会話するサービスが成立するのか」

という方向へ関心が向いています。

通常のAIアシスタントなら、検索能力や文章生成、質問への回答などが評価の中心になります。

一方、AIコンパニオンでは、声や見た目、会話の雰囲気、どんな性格として振る舞うのかといった要素も、利用体験の一部になります。

2025年の時点ですでに、今回のスレッドでは「キャラクターを増やして展開する」という現在のAnimatesにも近い発想を口にする人がいたわけです。

一方で「人間との交流を置き換えるのでは」という懸念も

もちろん、歓迎する反応ばかりではありませんでした。

同じスレッドでは、AIに人格のようなものを持たせることに可能性を感じる一方、現実の人間との交流の代わりになっていくのではないかと心配する意見も出ています。

AIコンパニオンと人の心理については、実際に研究も始まっています。

2025年6月に『Journal of Consumer Research』でオンライン公開され、2026年4月号に掲載された「AI Companions Reduce Loneliness」という研究では、AIコンパニオンとの交流と孤独感の関係が複数の実験で調べられました。

研究では、AIコンパニオンと交流した直後に、一時的な孤独感が低下する結果が確認されています。

また、「AIが自分の話を聞いてくれている」と利用者が感じることが、その変化と強く関係していました。

ただし、この研究が調べたのはAIコンパニオンとの対話による効果です。

「3Dのアニメ風キャラクターにすると孤独感がさらに減る」

「特定の見た目や人格を持たせるほど効果が高まる」

といったことを確認した研究ではありません。

そのため、Aniの見た目やキャラクター性がなぜ注目されたのかという話とは、分けて考える必要があります。

研究から言えるのは、少なくともAIコンパニオンとの会話そのものが、利用者の感じ方に影響し得るというところまでです。

そして1年後、Grokの3Dコンパニオンは終了した

それから約1年後、Grokのコンパニオン機能には大きな変化がありました。

2026年8月末、Grokアプリでは、3Dコンパニオン機能が9月7日以降利用できなくなることが案内されました。

そして9月に入り、Grok上の専用3Dコンパニオン機能は終了しています。

Ani、Mika、Valentine、Rudiなどと3Dアバターを通じて会話する仕組みは、Grokから姿を消すことになりました。

ここだけを見ると、2025年に登場したAniも、そのまま役目を終えたように思えます。

ところが、その少し前の2026年8月末。

Grokの3Dアバター部分の技術を手がけていたAnimation Inc.が、独自のAIコンパニオンサービス「Animates」を開始しました。

AnimatesはiOS、Android、Windows、Mac向けに展開され、3Dキャラクターとの音声会話や長期記憶などを特徴としています。

Animation Inc.自身も現在、リアルタイムで動く3DのAIキャラクター技術を事業の中心に据えています。

そしてAnimatesには、Grokで使われていたAniも登場しました。

Grokの3Dコンパニオンは終わりましたが、Aniという名前と姿を持つキャラクターは、別のサービスで提供されることになったわけです。

「Grokの機能」から、別サービスのキャラクターへ

ここで2025年のRedditに戻ると、

「もっといろんなキャラクターが出て、それぞれ違う性格を持つようになれば。」

というコメントが少し違って見えてきます。

2025年には、GrokというAIサービスの中にAniがいました。

それが2026年には、Grokの3Dコンパニオン機能自体は終了し、その3Dアバター技術を手がけたAnimation Inc.が、複数のAIコンパニオンを前面に出した独立サービスを開始しています。

もちろん、

「Redditユーザーの予想どおり商業的に成功した」

という意味ではありません。

Animatesは始まったばかりで、利用者数や売上、継続率などから成功を判断できる段階ではありません。

ただ、

「一つのAIにキャラクターを付ける」

だけではなく、

「複数のキャラクターを用意し、それぞれと会話する専用サービス」

という2025年に想像されていた形に近いものが、実際に登場したことになります。

でも、Grokで話していたAniがそのまま移ったわけではない

ここで、AIコンパニオンならではの少し難しい問題が出てきます。

Animatesに登場したAniは、名前も姿もGrokで知られていたAniにつながるキャラクターです。

しかし、GrokとAnimatesは別のサービスです。

ITmediaの報道によると、両サービス間でアカウントを連携することはできず、Grokで積み重ねた過去の会話やデータをAnimatesへそのまま引き継ぐこともできません。

つまり、

「Grokで長く話してきたAniが、これまでの会話をすべて覚えたままAnimatesへ引っ越した」

わけではありません。

Animates側には長期記憶の仕組みがありますが、それはAnimatesで新しく積み上げていく記憶です。

ここは、普通のキャラクターサービスとは少し違うところです。

AIコンパニオンの場合、見た目や名前だけでなく、

「以前何を話したか」

「自分について何を覚えているか」

「これまでどんな会話を積み重ねてきたか」

までが、そのキャラクターとの体験の一部になります。

見た目はAniでも、自分との過去を覚えていない。

そのとき、それを同じAniだと感じるのか。

それとも、新しく出会ったAniだと感じるのか。

これはサービス運営上のデータ移行という話だけでなく、AIコンパニオンというものを利用者が何によって「同じ相手」だと感じるのかにもつながる問題です。

2025年に想像されていた形に、少し近づいた

2025年のRedditでは、Aniを見て、

「もっとキャラクターが増えれば売れそうだ」

と考える人がいました。

当時は、新しく登場した機能を見た率直な感想の一つでした。

それから約1年。

Grokの3Dコンパニオン機能そのものは終了しました。

しかし3Dアバター技術を手がけていたAnimation Inc.は、複数のAIコンパニオンと会話するための独立サービス「Animates」を始め、Aniもそこで提供されています。

だからといって、2025年の「売れる」という予想が証明されたわけではありません。

分かったのは、

「さまざまなキャラクターを用意し、それぞれと継続的に会話するサービス」

という形そのものは、実際に事業として登場したということです。

そしてもう一つ興味深いのは、Aniの姿が残った一方で、Grokで築いた会話の履歴までは残らなかったことです。

名前や姿が同じなら「同じキャラクター」なのか。

それとも、これまでの会話を覚えていることまで含めて「同じ相手」なのか。

2025年には「このキャラ、売れるんじゃないか」という話だったものが、1年後には少し違う問いを投げかける存在になっていました。

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今回の記事では、「同じ名前と姿を持つAIキャラクターでも、過去の会話や記憶が引き継がれなければ、それを同じ存在と感じられるのか」という問題が出てきました。

この作品にも、デジタル技術によって人の存在や記憶が残っていく未来を考えさせる題材があります。

AniやAIコンパニオンの話から、「人やキャラクターの連続性は何によって決まるのか」というところまで興味が広がった方には、相性のいい一冊だと思います。

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