「日本はどの国が好き?」海外の声から各国とのつながりを調べてみた

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(最終更新日:2026年9月22日)

「メキシコでは、日本とは親友だと言われる。ドイツやイタリアからも、日本は自分たちの国が一番好きだという話を聞く。アメリカ文化だって日本では人気だ。それで結局、日本はどの国が一番好きなんだ?」

2025年12月、海外掲示板Redditのr/AskTheWorld(世界各国の人に質問するコミュニティ)に、こんな質問が投稿されました。

There’s a lot of countries that claim Japan loves them the most. Who does Japan actually love the most?
by u/Pale_Field4584 in AskTheWorld

コメント欄では、フランス、アメリカ、台湾、ドイツなど、次々と候補が登場します。

読んでいると、「一番はどこか」以上に気になることが出てきます。参加者がそれぞれ、自分の知っている文化や交流を「日本との親しさ」の材料として挙げているのです。

では、「日本が一番好きな国」は本当に決められるのでしょうか。

なお、以下でコメント投稿者の横に記す国名は、Reddit上の自己申告による国別表示に基づきます。

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日本の参加者からは「一つには決められない」

まず、日本の表示が付いた参加者からは、個人差を指摘するこんな回答がありました。

外交関係としてではなく、ここにいる人たち個人の好みの話なら、本当に人によるから、日本の「本命」がどこかなんて言うのは難しい(笑)。

アメリカや韓国の文化は広く浸透していると思うけど、好きな国や文化がある人には、それぞれ自分の好みや興味がある。

私が一番惹かれるのは、今はもう存在しないある国。中国が大好きな友人もいるし、上司はいつもメキシコが好きだと言っている。姉はイタリア音楽が大好き、みたいな感じ(笑)。

— u/Positive_Opposite549(日本)

別の日本の参加者は、「一つには決められないから10か国選ぶ」として、アメリカ、韓国、台湾、イギリス、タイ、イタリア、オーストラリア、カナダ、フランス、フィリピンを挙げています。

理由は、海外旅行先として人気だったり、音楽、映画、テレビ番組、食文化などが親しまれていたりすることでした。

「好きな国」という一言の中には、旅行したい、料理が好き、音楽を聴く、映画を見る、歴史的な交流がある、外交関係が近い、といった違う話が入り込んでいます。

世論調査でも「世界一」は簡単には決められない

ネット上の印象ではなく、日本人を対象にした世論調査ではどうでしょうか。

内閣府の「外交に関する世論調査(2025年9月調査)」では、アメリカに「親しみを感じる」が22.6%、「どちらかというと親しみを感じる」が54.3%で、合計76.9%でした。

韓国は54.7%、インドは43.2%、中国は15.9%です。この調査は2025年9月25日から11月2日に実施され、全国の18歳以上の日本国籍を持つ人を対象としています。

ただし、この調査は世界中の国を同じ条件で並べて「一番好きな国」を尋ねたものではありません。

フランスやドイツ、メキシコは個別項目に入っておらず、メキシコを含む地域は「中南米」として質問されています。

今回参照した調査だけでは、世界各国を通じた「一番」は決められません。

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台湾との親近感は、双方の調査にも表れている

スレッドで何度も候補に挙がったのが台湾でした。

本当の答えは台湾。

台湾人と日本人は、世界のどの国同士よりも近いと思う。

— u/No-Efficiency7055(日本)

これは一人の参加者の評価ですが、日台双方の調査では高い親近感が確認されています。

2025年10月、台湾の対日窓口機関である台北駐日経済文化代表処が中央調査社に委託して、日本の20〜89歳1000人を対象に行った調査では、74.5%が台湾に親近感を持つと回答しました。

逆方向については、日本と台湾の実務関係や交流を担う日本台湾交流協会が、2024年12月27日から2025年1月5日に台湾で世論調査を実施しています。

「台湾を除いて最も好きな国・地域」に日本を選んだ人は76%。「日本に親しみを感じる」は40%、「どちらかというと親しみを感じる」は41%で、合わせて81%でした。

ただし、日本側の台湾調査と内閣府の対米調査では、調査主体や対象、方法が異なります。

そのため、この数字だけを使ってアメリカと台湾への親近感の順位を決めることはできません。

メキシコの「6か月のビザ免除」は本当に特別扱い?

投稿者が最初に挙げていたのがメキシコです。

「日本とメキシコは親友なので、メキシコ人には6か月のビザ免除という特別扱いがある」といった話を聞いたといいます。

6か月以内の滞在を認める取り決めは、実際にあります。

日本の外務省によると、メキシコは短期滞在の査証、いわゆるビザが免除される国の一つです。査証免除の取り決め上は6か月以内の滞在が認められていますが、入国時に与えられる在留期間は90日なので、それを超えて滞在する場合は更新手続きが必要です。

ただし、メキシコだけの制度ではありません。

同じ取り決めは、オーストリア、ドイツ、アイルランド、スイス、リヒテンシュタイン、イギリスにもあります。

したがって、この制度だけから「日本がメキシコを特別に一番好き」と考えることはできません。

一方で、日本とメキシコには長い交流があります。

1888年の日墨修好通商航海条約は、日本が西洋の国と結んだ最初の対等な条約でした。外交関係以前の1609年にも、現在の千葉県御宿町で、当時スペイン領フィリピンからメキシコへ向かっていた一行が漂着したことをきっかけに交流が生まれています。

制度とは別に、日本とメキシコにはこうした長い交流の歴史もあります。

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ドイツ人には、バウムクーヘンが目に入る

ドイツについても、スレッドには面白いコメントがありました。

日本人って、どうやら僕らのバウムクーヘンが大好きらしい。それどころか、いろいろな味を作って再発明までしている。

— u/Internet-Culture(ドイツ)

バウムクーヘンが日本へ伝わった背景には、第一次世界大戦があります。

外務省の日独交流史によると、当時日本の捕虜となったドイツ兵によって、バウムクーヘンやソーセージなどが日本へ伝えられました。

ただし、同じスレッドには違う見方もあります。

u/HansTeeWurstはコメント冒頭で「日本に住むドイツ人として言うと」と自己紹介し、日本にはドイツ由来のものがいくつも定着している一方、平均的な日本人がドイツ文化そのものに詳しいとは感じない、と書いています。

日本にドイツ由来の文化が定着していることと、「日本人がドイツという国を特別に好き」ということは、同じではありません。

それでも、ドイツ人から日本を見ると、自国由来のものが思わぬ形で根付いている。その光景が「日本ってドイツ好きなのでは?」という印象につながるのは分かりやすいところです。

フランスから見ると、文化への関心が目につく

フランスも候補として登場しました。

フランスの参加者からは、日本とフランスはともに文化を海外へ発信し、特に食へのこだわりなどに共通する部分があるため、互いに評価しているのではないか、というコメントが出ています。

日本側を見ても、フランス料理や菓子、ファッション、美術など、普段の暮らしの中でフランス文化に触れる機会は少なくありません。スレッドにも、「パリは日本で理想化されている」と書いたフランスの参加者がいました。

フランス側の日本文化への関心も見てみます。

外務省によると、フランスではアニメ、漫画、ゲームだけでなく、日本食、武道、伝統文化まで幅広く親しまれています。2025年にパリで開かれた日本文化イベント「Japan Expo」には約22万人が来場しました。

日仏間では文化協力について政府間の対話も行われており、文化財、映画、書店振興、言語教育など幅広い分野が扱われています。

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アメリカなら、カウボーイから野球まで出てくる

アメリカを挙げる参加者も多くいました。

コメントでは、日本のロカビリー、野球、ジーンズ、西部劇、カウボーイなど、さまざまな例が出ています。

ロカビリーとは、1950年代のアメリカで生まれた音楽と、それに結びつく服装やダンスの文化です。スレッドには、実際に大阪の公園で日本人のロカビリー集団が踊っているところを偶然見かけて驚いた、というコメントもありました。

そして先ほどの内閣府調査では、日本側でアメリカに「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」と答えた人が76.9%でした。

映画、音楽、野球、ファッションなどを見ると、日本の中にアメリカ由来の文化を見つけることも難しくありません。

スレッドの話を資料と照らすと、違う「接点」が見えてくる

今回のスレッドでは、台湾、アメリカ、フランス、ドイツ、メキシコなど、さまざまな国が候補に挙がりました。

その話を実際の資料と照らし合わせると、文化の定着、歴史的な交流、制度、世論調査で見える親近感など、それぞれ性質の違う接点が見えてきます。

メキシコには査証免除の取り決めと長い交流史があります。

ドイツ由来のバウムクーヘンは、日本で身近なお菓子になりました。

フランスとは互いの文化に触れる機会があり、フランス側では日本文化への高い関心も確認できます。

アメリカ文化は音楽や映画、野球など多方面に入り込み、日本側の親近感も高い数字が出ています。

台湾については、日台双方の調査で高い親近感が示されています。

同じ「日本と親しい」という言葉でも、その根拠にしているものはかなり違います。

日本の参加者u/ryoryo333333も、コメントの冒頭でこう書いていました。

一番好きな国が一つだけあるとは思わない。だから、代わりに10か国選ぶよ。

— u/ryoryo333333(日本)

その後に並んだ10か国の理由も、旅行、音楽、映画、テレビ、食とさまざまでした。

「日本が一番好きな国」を決めるより、海外の人が日本の中にどんな「自国との接点」を見つけているのか。その違いを眺める方が、このスレッドの面白さなのかもしれませんね。

参考情報と翻訳元

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