海外掲示板の地図をテーマに統計などを深堀りするコミュニティで「日本のとある特殊な一面を描いた」画像が大きな話題になってました。
今回は、こちらの反応をいくつかご紹介します。
海外の反応
投稿者
日本の電力事情:東と西で50ヘルツと60ヘルツで分かれている。

海外の反応さん
これは興味深いな。
海外の反応さん
日本は文字体系も4種類ぐらいあるしね。
まあ、こうなってても不思議じゃない。
海外の反応さん
この分断は19世紀後半までさかのぼる。
当時、日本は発電設備を海外から輸入していて、『東日本はドイツ製』を『西日本はアメリカ製』を導入した。
その結果、日本はいまでも全国規模で50ヘルツと60ヘルツが混在している、世界でも珍しい国のひとつになってる。
海外の反応さん
つまり、電圧は同じだけど周波数だけ違うってこと?
海外の反応さん
そういうこと。
どっちも100Vだよ。
海外の反応さん
どっちの地域も電圧は標準の100Vで、違うのは周波数だけなんだよな。
海外の反応さん
日本しか100V使ってないのに「標準」はどうなんだろ。
海外の反応さん
日本の詳しい電気事情の内訳はこんな感じだ。
電圧
- 標準: 100V(北米の120Vやヨーロッパの220〜240Vより低い)
- 影響: 他国の家電は動かなかったり、最悪壊れることもある。(旅行で訪れるなど)必要なら変圧器を使うべき。
周波数
- 東日本(例:東京、仙台): 50ヘルツ(ドイツ製発電機由来)
- 西日本(例:大阪、広島): 60ヘルツ(アメリカ製発電機由来)
- 影響: ほとんどの電子機器は対応できるけど、時計みたいな繊細な機器は進んだり遅れたりする。
海外の反応さん
これガチで本当。
アメリカから持ってきた時計が夜のうちに15〜20分も遅れるし、コンセント式のバリカンは爆音の草刈り機みたいな音してたわ。
海外の反応さん
近々観光で行く予定なんだけど、これ関係で何か気をつけることある?
海外の反応さん
スマホやノートPCの充電器は、たいてい幅広い電圧(100-240V)に対応しているから、そのままコンセントに挿してOK。
心配いらないよ。
ドライヤーやヘアアイロンのような『単純な構造の家電』だけは本当に注意したほうがいいぞ。
海外の反応さん
あー、だから日本製のスピーカーには50/60Hzの切り替えスイッチが付いてるのか!
長年の謎が解けたわ。
海外の反応さん
半分イエスで半分ノーかな。
誰向けでも同じ部品を使って作ってるから、工場のラインを2種類用意しなくて済むって理由が大きい。
簡単なスイッチで回路を少し調整して対応してるだけ。
海外の反応さん
これって、日本の日常生活にはどんな影響あるの?
海外の反応さん
日本に住んでるけど、正直いま知ったわ。
海外の反応さん
ほとんど影響ないよ。
今売られてる家電は、全国どこでも使えるようにアダプター対応してるしね。
問題になるのは非常時。
2011年の東日本大震災は50ヘルツ地域を直撃したんだけど、60ヘルツ地域の電力をほとんど融通できなかった。
そのせいで、もし周波数が全国で同じだった場合よりも、停電が多く発生したんだよ。
海外の反応さん
この地図はかなり単純化されてて、そのせいで余計に分かりづらくなってるぞ。
自分は新潟県に住んでる(地図だと50ヘルツ表示)けど、県内でも60ヘルツの地域がある。
糸魚川とかね。
海外の反応さん
自分は日本人だけど、間違いが結構あるよ。
周波数変換設備は複数の場所にあって、電力の融通自体はできる。
震災後にその設備も強化されてる。
あと投稿主の地図もちょっと正確じゃないね。
周波数の境界は県境じゃなくて、川になってることが多いんだ。
海外の反応さん
ブラジルとパラグアイの間にあるイタイプーダムも同じような状況だよ。
あそこのタービンは半分がパラグアイ用の50Hz、もう半分がブラジル用の60Hzを発電してるんだ。
両国の接続にはHVDC(高圧直流送電)システムが使われていて、一旦「交流から直流」に変換してから、相手側の周波数の「交流」に戻して送る仕組みになってる。
海外の反応さん
イタイプーダムがそんな特殊な仕様になってたなんて知らなかった。
こっちも、めちゃくちゃ興味深いね!
海外の反応さん
面白い偶然なんだけど、この地図の50ヘルツと60ヘルツの境界って、ほぼピッタリ「ユーラシアプレート」と「オホーツクプレート」の境目と一致してるんだぜ。


海外の反応さん
なるほど、つまり周波数の違いが地震を引き起こしているってことか!
海外の反応さん
偶然じゃないよ。
プレート境界に沿った隆起で日本アルプスができて、本州の中央を横断する形になった。
昔から東日本と西日本を行き来する大きな障害だったんだ。
東西の違いの境目って、糸魚川―静岡構造線に沿ってることが多いしね。

海外の反応さん
正直、知っておくべきことだなんて今まで一度も考えたことなかったけど、今知れてよかったわ。
日本って技術的にいろんな面で進んでるイメージがあったけど、これは発展に対してかなり大きな足かせに見えるね。
海外の反応さん
日本は、最新テクノロジーとアナログな慣習が同時に存在している不思議な国だよ。
洗車機みたいに高機能なトイレがあるかと思えば、いまだに膨大な紙の書類を使い、事務手続きのためにFAXが現役だったりする。
他の国ならデジタルで一瞬で終わるようなことでも、日本だとそうはいかないみたいだね。
海外の反応さん
社会秩序を誇る国なのに…、なんでこんな重要なものが統一されてないんだろ?
海外の反応さん
インフラの入れ替えは安くないからね。
海外の反応さん
数十億ドル(またはユーロ、ポンド)規模になるのは、さすがに安いとはいえないからなぁ。
自分は発電と送電を専門にしてる会社で働いてるけど、設備更新の案件に関わることがある。
うちの拠点から200メートルも離れてない高圧線に接続するだけで、1500万ポンドかかる予定だった。
日本規模の需要を満たすために、発電所、変電所、配電網を全部新設するとなったら、1000億ユーロ(ドルやポンドでも同規模)は軽く超えると思う。
*SBSニュースの記事を参考にすると、統一するには10兆円以上かかるそうです…。
海外の反応さん
この地図を見てると、なんかムズムズして落ち着かない…。
誰かこれを一本に統一してくれないか?
以上、海外「なぜ日本だけ?」日本を二分する「電気の境界線」に注目する海外ニキたちへの反応でした。
普段は意識しないコンセントの向こう側に、こんな壮大な事情があったとは驚きですね。
それにしても10兆円かぁ…。


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