海外掲示板の地図をテーマに統計などを深堀りするコミュニティで日本経済の30年を表した一枚の地図画像が大きな話題になってました。
Japan’s economic shift in one image (1995 vs 2025)
byu/vladgrinch inMapPorn
今回は、こちらの反応をいくつかご紹介します。
海外の反応
投稿者
日本の経済の変化を1枚の画像で表してみたよ。(1995年 vs 2025年)

海外の反応さん
世界の経済には3種類ある。
先進国、途上国、そして日本だ。
海外の反応さん
アルゼンチンもでしょ?
そんな言い回しだったよね?
海外の反応さん
うん。
知らない人向けに言うと、うちには「理論上うまくいくはずなのにうまくいく日本」と「理論上うまくいくはずなのにうまくいかないアルゼンチン」ってジョークがあるんだ。
海外の反応さん
それって国の話?それとも国民の話?
海外の反応さん
それぞれの経済のこと。
海外の反応さん
笑ったわ笑
海外の反応さん
1995年、日本の経済はアジア全体より大きかった。
でも今では、そのGDPは中国のたった4つの省(江蘇、上海、浙江、福建)よりも小さいんだな。
海外の反応さん
これは日本の衰退というより、中国のとんでもない経済成長の話だね。
より正確に言うと、1995年の中国GDPは7,500億ドルで、世界のトップ10にやっと入る程度だった。
でも2025年には18.7兆ドルにまで成長して、わずか30年で2,300%増だよ。
正直言って、日本の「経済シフト」が主役というより中国の成長こそがこの画像の中心だね。
海外の反応さん
その中国の4つの省には、どれくらいの人が住んでるの?
海外の反応さん
4つの省で約2億1,500万人、ちなみに日本は1億2,300万人だよ。
海外の反応さん
この4つの省は経済の中心地だし、確かに豊かで教育水準も高い地域だよな。
海外の反応さん
その4つの省って、中国経済全体のどれくらいの割合になるの?
確かに中国経済の中心地ぽいけど。
海外の反応さん
中国のGDPは19.39兆ドル。
画像にあるデータを使うと、この4つの省で中国経済の24.5%くらいになるね。
海外の反応さん
中国の省って、規模的にはほぼ国みたいなもんだよな。
海外の反応さん
アメリカの州と同じ感じだね。
中国でGDPが一番高い省は広東省で、約2兆ドルある。
もし広東省が独立した国だったら、世界で12番目の経済規模になるね。
スペインより上で、ブラジルの下くらいの規模って感じ。
海外の反応さん
その理屈の問題点は、実際の「国」が機能するために必要な要素をいろいろ無視してるところだと思う。
今のGDPだけを切り取って、「独立国家になっても同じ水準が保たれる」って前提で考えるのは無理があると思うよ。
海外の反応さん
その4つの省だけでも、中国全体の人口に占める割合はかなり大きいよね。
広東省(珠江デルタの大部分を含む)と北京も加えたら、その比率はさらに跳ね上がると思う。
海外の反応さん
しかも実際は、数字が示してる以上に偏ってると思う。
理由は「国内移動」だね(正直、他の国ではあまり聞かない概念だ)。
19世紀由来の古い戸口制度のせいで、人々は実際に住んでる場所に簡単に登録を移せない。
だから出稼ぎで来てる人たちは「一時的な国内移民」扱いになる。
結果として、多くの公式統計には含まれていないという見方もあって、現実には中国人の大半が沿岸部に住んでるんだよね。
海外の反応さん
(他の国ではあまり聞かない概念)
確か日本の戸籍制度も、昔は家制度の下で似たような制限があったはず。
移動するには戸主の許可が必要だったんだ。
海外の反応さん
今度は中国を除いたアジア全体と日本を比べてみてほしいな。
海外の反応さん
うーん、かつて日本が絶頂期だった頃、「アジアの四小龍(韓国・香港・シンガポール・台湾)」は小さな日本として期待されていたんだ。
でも今では、この4地域を合わせても日本と経済規模は同じくらいで、しかも4地域とも一人当たりGDPは日本より高いんだよね。
つまり、日本はかつての植民地に経済で追い抜かれた、元列強の中でも珍しいケースになったってことだね。
そのクラブの唯一の明確なメンバーはイギリス。
他にはフランスやポルトガルが微妙なケースとして入るかもね。
海外の反応さん
中国と日本を除いた場合、2025年のアジアのGDPってどのくらいなんだろう?
海外の反応さん
アジア全体のGDPはおよそ42兆ドル。
そのうち半分以上、約24兆ドルが中国と日本だよ。
次がインドで、4〜5兆ドル程度。
つまりアジアのGDPの60%以上は、中国・日本・インドで占められてるってことになる。
海外の反応さん
なんでインドはこんなに伸び悩んでるんだろう…。
海外の反応さん
思いつく範囲で、完全なリストではないけど。
まず第一に、制度が不十分で政治文化も腐敗しているせいで、インドの官僚機構では腐敗や非効率な政策が蔓延している。
次に、海外でのチャンスが優秀なインド人を英語圏に引き寄せてしまう。
英語という既存の言語的なつながりがあるからね。
中国も90〜2000年代に似た現象を経験したけど、最近は西洋で教育を受けた人材を自国に呼び戻す努力をしている。
最後に、2015年以前の中国のようにグローバル化の追い風に乗れない。
西側諸国の保護主義や、中国で言う「産業競争力優位」(他の人は「産業過剰能力」と呼ぶかも)という要因もある。
海外の反応さん
あとは社会のカースト制度も足を引っ張ってるな。
海外の反応さん
中国の進歩は正直目を見張るよ。
共産党のファンではないけど、あの人たちはやることを分かってるのかも。
海外の反応さん
政府は過去の失敗から学んで、そこから方向転換したんだよ。
失敗を繰り返すだけじゃなくて。
海外の反応さん
ゼロコロナ政策を見る限り、どうなんだろ…。
海外の反応さん
ここにはちょっとニュアンスがあるね。
GDPは人口が増えたり、インフラが増えるだけでも上がることがある。
だから、国の発展度や人々の生活水準を比べるなら、総GDPではなく一人当たりGDPを見る方が意味があると思う。
海外の反応さん
生活費や生活の質まで考慮した指標はあるの?
海外の反応さん
GDP PPP per capita(1人あたり購買力平価GDP)とHDI(人間開発指数)の両方を見た方がいい。
残念ながら、僕の国(インド)はどちらも低いけど。
*GDP PPP per capita(1人あたり購買力平価GDP)は、国ごとの物価の違いを考慮して、実際にどれくらいのモノやサービスを1人が購入できるかを示す指標です。単純なGDP per capitaよりも生活水準の比較に近いです。簡単に言うと実質的なお財布の余裕を測る指標です。
*HDI(人間開発指数)は、教育、平均寿命、所得など複数の指標を組み合わせて、国民の生活の質や福祉の度合いを総合的に評価する指数です。経済力だけでなく生活の質も反映します。要するに人間としての豊かさです。
海外の反応さん
それか、生活の質や購買力で評価すればいいんじゃないかな。
僕はカリフォルニアに住んでいるけど、GDPは大きいのに、インフラや発展、生活の質の面では大半の人に恩恵は届いていない。
家賃や不動産は手が届かないし、GDPが劇的に増えても生活の質はあまり変わっていない。
海外の反応さん
日本の一人当たりGDPで見ると、中国の約3倍だね。
海外の反応さん
確かにね、でも数十年前は中国の100倍もあったよ。
海外の反応さん
いや、1995年の日本の一人当たりGDPは約4万5千ドル、中国は約600ドルだった。
中国の一人当たり成長は実際にはかなり鈍化していて、10年ごとに倍増していたのがここ30年でやっと倍増したくらいだ。
海外の反応さん
どうして日本のGDPって、1995年より小さく見えるんだろう?
海外の反応さん
1995年は1ドル=80円で、2025年は1ドル=154円なんだ。
ちなみに95年のレートは例外的で、普段はだいたい1ドル=100円くらいだよ。
だから日本円ベースで見れば、日本は若干成長してるよ。
海外の反応さん
これはここ最近見た中で一番興味深い地図だね。
ありがとう!
以上、日本経済の30年を1枚に凝縮。1995年から2025年の変遷を描いた比較画像が話題にへの反応でした。
数字上は劇的な変化ですが、海外からは「生活の質」や「個人の豊かさ」を重視する声も多く上がっていました。
国の規模を競うだけでなく、今後はHDI(人間開発指数)のような「人間らしい豊かさ」こそが、より大切な指標になっていくのかもしれませんね。


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