オーストラリアの次期汎用フリゲートプログラムで、海上自衛隊のもがみ型護衛艦の後継艦が選ばれました。日本にとって最大規模の防衛装備品輸出となり、国内外問わず大きな注目を集めています。
今回は、海外でも話題となっているオーストラリアによる日本製フリゲート艦の採用についての海外の反応をいくつかご紹介します。
できるだけ調べながら書きましたが、軍事にはあまり詳しくないため、用語などに誤りがあればご容赦ください!
オーストラリア軍艦、日本の「もがみ型」採用 価格・性能が「最良」
【シドニー=今橋瑠璃華】オーストラリアのマールズ副首相兼国防相とコンロイ国防産業相は5日、記者会見を開き、同国が導入を計画する次期フリゲート艦について「三菱重工業の提案を採用する」と認めた。価格や性能面で最も良い条件を提示したという。
三菱重工業は海上自衛隊の「もがみ」型護衛艦を建造している。マールズ氏は「今回の発表は計画を何カ月も前倒しにするもので、できるだけ早期に艦艇を就役させたい」と述べた。コンロイ氏は「価格、性能、納期内に受け渡せるか、という点において、改良『もがみ』型は明確な勝者だった」と説明した。
豪州政府は100億豪ドル(約1兆円)を投じて、11隻のフリゲート艦を導入する計画だ。最初の3隻を豪州外で造り、残りを豪州南西部パース近郊のヘンダーソン造船所で建造する。
マールズ氏はフリゲート艦導入計画について、「(米英豪の安全保障枠組み)AUKUS(オーカス)を通じた原子力潜水艦導入に次ぐ大規模な能力取得の決定だ」と強調した。
出典:日本経済新聞 | オーストラリア軍艦、日本の「もがみ型」採用 価格・性能が「最良」
海外の反応
投稿主
日本、初の軍艦輸出へ。
オーストラリア海軍向けのフリゲート艦の受注が決まる。
海外の反応さん
もがみ型か?
もがみ型護衛艦は、基準排水量3900トン、全長133メートル、全幅16.3メートルの海上自衛隊の最新鋭護衛艦です。ステルス性を有した多機能護衛艦とされています。今回、採用されたのは、もがみ型護衛艦の能力向上型(基準排水量4,800トン)だそうです。(ソース:三菱重工)
海外の反応さん
うん、これはもがみ型護衛艦をベースにした能力向上型だそうだ。
ちなみに艦の名前は山形県の最上川から取られてて、「最上」って「最高」って意味もあるらしい。
名前からしてカッコいい。
海外の反応さん
もがみ型の向上型だけど、6200トン級(満載排水量)だからおそらく別名が付くだろうね。
海外の反応さん
これは地域の安全保障にとっては素晴らしいんじゃないか。
海外の反応さん
いい契約だ。
でも、次の政府がまた海軍を裏切らずにちゃんと納入してくれるかどうか見ものだな。
海外の反応さん
少なくとも日本ならしっかり納品してくれるって信頼できる。
海外の反応さん
ニュースによると、これはいい取引っぽい。
“最初の3隻のフリゲート艦は日本で建造され、残りの8隻は西オーストラリアで建造される見込みです。“
しかも、日本の自国海軍向けの同型艦のアップグレードよりも、オーストラリア向けが優先されるらしい。
“日本側はまた、アップグレード版の戦闘艦の最初の引き渡しを自国海軍よりもオーストラリアに先行して行う可能性があると述べており、ABC(オーストラリア放送協会)によると、これが受注の決め手となったようです。“
海外の反応さん
これって、めちゃくちゃグダグダだったAUKUS(以下、オーカス)級とバージニア級原子力潜水艦の話とは真逆だよね。あっちの潜水艦は、ますます納入される可能性が低くなってるし。
*バイデン政権時の2023年に、オーストラリアが2030年代にアメリカのバージニア級原子力潜水艦を3〜5隻購入し、その後、米英豪の3カ国で次世代型原潜(オーカス級)を共同開発する計画が合意されました。しかし、トランプ政権に変わってから、この合意内容が見直されることになり、計画の進行が遅れています。
海外の反応さん
カナダ人として言わせてもらうと、あの時オーストラリアが原子力潜水艦を手に入れる話があってちょっと羨ましかったんだ。
こっちは北極の問題もあるし。でも今の政治状況を考えると、アメリカがまた契約や条約を破るリスクがあるから、契約しなくて良かったと思ってる。
今回は、うまくいくといいね。
海外の反応さん
バージニア級原子力潜水艦はあくまでつなぎで、2040年代に向けてオーストラリア南部で英国と一緒に新型のオーカス級潜水艦を建造する予定だよ。
海外の反応さん
ようやくまともな判断だよ。
前みたいにまたスペイン製の艦船を買うんじゃないかと心配してたからさ。
海外の反応さん
防衛に金を使うなら、アメリカより日本かドイツに任せるほうがずっと安心だ。
海外の反応さん
アメリカにはそもそもオーストラリアの要望に合うものはないけど、それでも日本を選ぶのは支援してくれよね。
海外の反応さん
そうだ。アメリカは自国の需要だけで手一杯で、余裕のある造船能力はほとんどない。
だから日本や韓国には余裕があって、アメリカの防衛アナリストですら「アメリカは彼らから艦船を買うべきだ」って言ってるくらいだ。
海外の反応さん
自分たちの近くでお金を回して、将来的にビジネスの波及効果が期待できる相手と組むのが賢いよ。
アメリカは正直、何やってるか分かんないし。
海外の反応さん
11隻のうち8隻を西オーストラリアで建造する予定らしいから、地元の雇用創出にもつながりそうだ。
海外の反応さん
同感だよ。無知かもしれないけど、自分は日本車の経験からそう思ってるんだ。
ドイツ車よりも見た目じゃなくて中身重視って感じでね。
海外の反応さん
日本の自衛隊もアメリカと技術面も含めて深く連携してるから、確かに今回の決定は良いけど、基本的にはアメリカ寄りの判断でもあるよね。
海外の反応さん
皮肉なことに、アメリカは日本の入札を支援してたから、これがアメリカから距離を置く動きだって言うのはちょっと変だよね。
むしろ、アメリカの望んでたことそのものじゃないか笑
海外の反応さん
ありがたいことに、ドイツの設計技術には慣れているけど、もがみ型はあらゆる面でそれを上回っていて、乗組員も少なくて済む。
海外の反応さん
この小さなフリゲートが、ハンター級フリゲート艦と同じの数の垂直発射システム(VLS)を持ってるなんて笑っちゃうよな。
*ハンター級フリゲートは、満載排水量8,800トン、全長149.9m、幅20.8mの大型艦で、イギリス海軍の26型フリゲートをベースに発展させたものです。日本のもがみ型護衛艦(満載排水量5,500トン)と比べると、一回り大きい艦艇となります。
海外の反応さん
これからの駆逐艦計画にはぜひこの教訓を活かしてほしいよね。
今の駆逐艦はもっと笑えないレベルだからさ…。
海外の反応さん
ん、小型?
今回建造するもがみ型は6000トン級で、部分的に代替されるアンザック級よりも約50%も大型だぞ。
*アンザック級フリゲートは、基準排水量3,300トン、全長117.5m、幅14.8mのドイツのMEKO 200型フリゲートをベースにした艦艇です。
海外の反応さん
日本から出てくる艦船は品質が段違いだし、これは嬉しいニュースだよ。
海外の反応さん
日本の産業政策はほんとに「日本中心」で、部品から製造まで国内企業がしっかり潤う仕組みがある。
アメリカは最先端部品だけ自国製で、あとは中国製が多いから、政治家も日本のやり方を見習ったほうがいいと思う。
海外の反応さん
ほんとそれ。
自国の産業を大切に支える文化には心からリスペクトするよ。
海外の反応さん
これは日本にとってかなり大きな勝利だ。
日本は今まで軍事装備の輸出をほとんどしてこなかったのに、大型の軍艦を輸出するなんて、いきなり本格参入って感じだ。
もし日本が高品質な艦船をしっかり納品して、海外の顧客向けにサポートまでこなせるなら、今後さらに輸出の道が広がるかもしれない。
海外の反応さん
ああ、そりゃオーストラリア側にとってここまで好条件なのも納得だわ。
これ、うまくいけば両国にとってかなりデカい話になるかもしれないね。
海外の反応さん
日本の造船クオリティを考えたら、オーストラリアは安心して任せられる。
海外の反応さん
オーストラリアの防衛力を、周辺の同盟国と連携して強化していくのは理にかなってるよな。
残念だけど現実として、日本が防衛産業を強化するのは、日本経済にとっても太平洋沿岸の西側同盟国にとってもプラスだわ。
海外の反応さん
なんで残念なんだ?
海外の反応さん
君は、もっと爆弾が増えた世界に住みたいのか?
海外の反応さん
まさにそこだね。
現実を見据えるのは大事だけど、それと同時に軍備増強の流れを変えていこうって強い願いも必要だよ。
海外の反応さん
正直、これは地政学的にもかなり理にかなってるね。
両国にとって本当にいい取引だ。
海外の反応さん
お買い得っぽいな!(カナダより)
海外の反応さん
ウチらのいつものめちゃくちゃな調達計画で払う金額の文字通り半分くらい(それ以下かも)だ。
海外の反応さん
オーストラリアは今回はちゃんと新しい艦船を手に入れられるようだ。
アメリカとの潜水艦の件とは違って、結局あれは手に入らなかったし。
最初から日本と組んどきゃよかったんだよ。
海外の反応さん
俺たちが自前でフリゲート艦を造る話はどうなったんだ?
海外の反応さん
どうやら最終的に8隻は国内で建造されるらしい。
だが、三菱重工は信じられないような船を作ってきた歴史がある。
あの「武蔵」も建造していて、戦艦大和型の一隻で、史上最大の戦艦だった。
それに比べて、今のところうちには、ああいう複雑な艦船を一から設計・建造するための施設はまだ整ってない。
海外の反応さん
それが合意内容では、最初の3隻は日本が建造し、残りの8隻はオーストラリアが建造することになってる。
日本にはスケジュール通りに建造できるだけの能力と経験がある。
まずはオーストラリアもその能力を育てていく必要があるんだ。
短期的にフリゲート艦が必要だから、日本で建造することで早期調達が可能になるし、地域の重要なパートナーとの関係も強化できる。
非常に理にかなった決定だよ。
海外の反応さん
同感だね。
日本で3隻を建造することで、そのプロセスから学べることが多いし、オーストラリアの建造方法にどう活かせるかメリットやデメリットも見えてくる。
それに、日本との良いパートナーシップにもなるしね。
海外の反応さん
まあ、8隻は西オーストラリアで建造することになってるけど、正直オーストラリアにはフリゲートを自前で設計・建造する能力は十分あると思うんだよね。
優秀なエンジニアもいるし、オズボーン海軍造船所だって世界レベルの設備持ってるしさ。
*オズボーン海軍造船所は、南オーストラリア州のオズボーンにある造船所です。潜水艦、駆逐艦、フリゲート艦の造船経験があり、オーカス級原子力潜水艦の建造候補地でもあります。
海外の反応さん
オズボーン海軍造船所は今後30年はオークス級潜水艦計画でフル稼働だし、すでにハンター級フリゲート艦も建造中だから、同時にもがみ型まで建造するのは現実的じゃない。
海外の反応さん
オーストラリアはしっかり艦船を設計・建造してるけど、今後数十年で海軍の規模を倍にする予定だから、いまは増強フェーズで準備期間が必要なんだ。
それに急ぎの調達だからこそ、すぐに手に入る既製品の選択肢を求めたわけで。
日本が自国のニーズより先に3隻建造を申し出てくれたことが契約獲得の大きな理由らしいし。
海外の反応さん
やっとだ。
これなら納期も予算もちゃんと守ってくれるはずだ。
海外の反応さん
最低でも最初の3隻は間違いなくそうなるね。
海外の反応さん
三菱重工は納期の面でも非常に優秀だよ。
パンデミック中でさえ、海上自衛隊向けにAIP潜水艦を2年に1隻のペースで納入し続けてたくらいだし。
海外の反応さん
2019年10月以降にこのクラスの艦を12隻起工し、そのうち8隻をすでに引き渡しているとは、驚異的な建造ペースだ。
海外の反応さん
彼らの艦は実績もある、まさに確かな戦力。
アメリカ案はコンステレーション級がベースになる予定だったが、あれは少し見ただけで母港に引き返したくなるような代物だよ。
一方で日本のフリゲートは、CIC(戦闘指揮所)を攻撃から守るために、約30センチもの厚さの鋼鉄で防護されてるし、たとえ艦橋がやられても作戦を継続できる。
決して最高とは言わないまでも、非常に優秀な艦艇であることは間違いなし、日本が納期を守ることについても、ほぼ間違いなく信頼できる。
以上、「オーストラリアが日本製フリゲート艦を採用、日本初の艦艇輸出へ」に対する海外の反応でした。
現地では、潜水艦調達の課題もあり、多くの人が今回の決定を肯定的に受け止めているようでした。
あくまで抑止力としての輸出であり、実際の戦争で使用されることがないよう願いたいものです。
コメント